Quantcast
Channel: 極私的10mAM 無線通信研究所
Viewing all articles
Browse latest Browse all 686

FT-101 ALCメータの件

$
0
0
ヤフーブログのアクセス解析を見ると、(FT-101 ALC振れない)
と云うキーワードで、検索されて来ている方が多いみたいなので
正常状態のALC振れ幅について書こうと思う。

本例はFT-101初期型(Eタイプ以外)のデータである。

FT-101の場合、何等かの不調がある場合は送信時のALCメータ
挙動に直ぐ現れる。

当然IC値(管電流値)の振れでも、ある程度の不調は判別出来るが
ファイナルの良し悪し程度しか目安にならない。

ALC振れ幅は出力値とイコールとなる必要がある。
先ず、ここからスタートだ。
イメージ 1
(ALC5付近で80W程度出るか?)

故障と思っていても、操作や調整方法がまずい為に不調と判断
してしまう事例もある。

不調と思う前に以下の点を再確認するとよい。(テストバンドは40m)
・周波数セット値は7,1MHZ
・ヒータ暖気は5分
・アンテナSWRは1,2以内の事
・真空管はNEC 6JS6C 新管(100W機種)

1 まず、上記の周波数で受信感度が一番高い点にPRESELECTを
  あわせる(プリセレの指針は40と書かれた数値の4と0の間を指す筈)

2 次にTUNEモードにSET(MIC GAIN 最大、CARRIERツマミ5)

3 PLATEツマミは40m印刷表示付近の4の数字付近に合わせる。

4 LOADツマミは0

5 ダミーロードに切り替え、一度PTTを押しTUNE送信状態とする。

これで、出力計は50-60Wは軽く出る筈である。
送信状態で、CARRIERレバーを最大にする。
80-100Wが出るか。
更に、LOADバリコンを2まで徐々に上げる。
この状態で150Wを保持出来るか。
(一連の出力試験操作は、1分以内で行う。)
一度PTTをOFFする。

2分後、再度送信モードにして、150Wが出力出来るか再確認する。
(ツマミ等は一切触らない)

この状態がクリア出来たならば、送信系調整は成功しており
終段系統は正常動作している。

2分後の再送信試験でガクリと出力が落ちるようであれば
真空管の劣化か、中和コンデンサの不良が疑われる。

又その際、プリセレクトを少し上下させて出力が戻るようであれば
トラッキング不良の可能性もある。

再送信試験後、LSBモードに切り替え、音声を入れて試験を
行う。(ロード位置は0に戻す)

アーでもウーでもいいが、普通に話す声の大きさをマイクに入れて
送信した場合、ALCのメータはどの程度指すだろうか。
(マイクゲイン、キャリアレバー最大)

ダミーロード接続でALC位置が5付近であればピーク出力は80W近辺
を示す筈である。

次にアンテナを接続し、ダミーロード接続時の出力が確保される
事を確認する。

如何だろうか、大幅に数値が違っていると何処かに故障ポイントが
潜んでいる筈だ。

TUNEモードとの最大出力値と音声入力時出力は低いのは当たり前
だが、音声を入れた場合極端にALCが振れない場合の原因は
終段以外となる・・・・・

最大音声を入れた場合、ALC振れは振切れの0を示さなければ
ならない。
又、その際の出力値はTUNEモード出力と同等となる筈である。※

(※ ALCメータは送信同調領域から外れると振らなくなる

完全調整された、FT-101だとマイクゲイン最大事において
ALCメータは左振り切れとなる。(普通に話す程度の音圧でも)
殆どのトラブルは送信トラッキング不良にある。

少しは参考になったでしょうか?

Viewing all articles
Browse latest Browse all 686

Trending Articles