随分以前からの問題であるが、国内では何等ステイタスを持たない
私的アワードの乱造が問題となっている。
公的アワードのAJDとは異なり、手軽に参加可能な事から
近年では多くの局が参加している。
1回の交信で1枚のQSL発行。
何枚か集めてAJDすると賞が貰え認定される。
4月以降、ビューローのQSL転送はヤマトのメール便から
郵便局の料金後納に配達方法が変化している。
QSLの数にもよるが、メール便よりはるかに割高であると思う。
唯でさえ、QSL配達費用が増加するのに私的アワードの節操の無い
QSL数増加と併せ、島根ビューロの人件費にも相当影響が出ていると
思われる。
現在のJARLの存在意義は単なるQSLの転送機関に成り下がって
いるが、無駄なQSL数の増加は対応費用が経営資源を食って先細りを
早める結果になるのでは無いかと考えている。
筆者もJARL会員に復活したが、隔月で送られてくるQSLは
そんなに多くは無い。
毎日、狂ったように交信しない限り一番小さなサイズの封筒で
収まってしまう。
以前、無線雑誌などで1年間に発行するQSL数が数千枚という
ツワモノが何回か出たが海外ペディならともかく、国内でやられたら
たまらないだろう。
筆者以外にも、QSL枚数毎に転送別料金を設定すべきと主張する局
もいるが理に叶っていると思う。
例えば、QSL転送数は1年で120枚迄でそれを超えると1枚ごとに
1円別枠料金追加等でもいいだろう。(海外、国内区別無く)
ある程度、規制しなければQSLに関連する費用は上記私的アワード
の増加と比例してしまう。
こんな事を云ったら、何を言ってると思われるかも知れないが
毎日セッセと交信していてQSLを要求するのはリタイヤ組である。
毎日が暇?(言い換えると生き甲斐と聴こえはいいが)なので何かしら
到達目標が必要なのであろうが、健全と言えるだろうか?
国内私的アワードに必死になって参加するのはいいが
カード1枚1枚には人件費が裏で乗っているのである。
また、重量枚数に比例して配達料金も上る。
又、ナショナルイベント主催局もタダ乗りでは無く、ある程度上納金を
寄付や何らかの形でJARLに収めた方が健全だろうと思う。
(構成員の長は貧乏人がやるとは考えにくいので)
海外でのアマチュア無線のステータスは、金持ちの道楽趣味と言うのが
一般的で国内のような状況とは大幅に異なる事は各局ご存知だと思う。
ビューロの資金繰りが上手く行かない時は、影で大口寄付者が
現れたり、金員、人員的にもサポートが入る。
日本人独特の考えかも知れないが、ある一定の料金を払うと
そのサービスがどこまでも無限だと勘違いしてしまう傾向が強い。
そのサービスが切れた時はどうなるか、考えて見た事があるだろうか。
(JARLの今迄の行いが災いして、窮地の場合サポートが入るとは考え
にくい)
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会費のモトを取ると言う考えは分るのだが、無線機や周辺機器の
価格から考えると、小さな問題である。
年、1万程度を細かく気にするようでは無線家としての資質は
疑われるだろう。
誰もが、そのような考えを持っているとは考えたくないが
毎日クラスターに〇〇アワードとか掲載される現状を考えると
自らの首とビューロー機能の呼吸を浅くする行為では無かろうかと思う。
交信の記録はQSLとログで残る。
但し、そのQSLの意義について深く考えた事はあるのか?と問いたい。
筆者の様な意見は、少数あるようであるが多勢に無勢である。
無線家も未来に向けて意識改革をする必要がある。