Quantcast
Channel: 極私的10mAM 無線通信研究所
Viewing all articles
Browse latest Browse all 686

ANL回路バイパスで感度アップ Gemtronics GTX-2300

$
0
0
以前紹介したと思うが、全真空管式無線機のGemtronics GTX-2300のモディファイ
を実施した。この無線機は10mAMにコンバージョンしたのだが、受信の癖が
あるため今回改めて改善を行った物である。

イメージ 4
(モリソバ配線で嫌に成ってはいけない)

癖だが、回路内部に実装されて居るANL回路のせいで微弱なEs信号や
Esを判断する上でのバズ音が聞き取れない。
そのせいで中々、出番が無い。オール真空管機の為、変調度は非常に深いので現用に
戻そうとの試みでも有る(外部コンプレッサ等は一切不要だ)

尚、NASAの23VBと回路はほぼ一緒なので、同一機種ユーザの一助と成れば
幸いで有る。何故、正面パネルにANL切替スイッチを設けなかったのか疑問
なのだが、メーカも時折お節介な罠を仕掛けているので気が抜けない(笑)

先ずは回路図。

イメージ 1

赤枠内が問題のANL回路である。C29 100PFの端や
C31 0.01μFの端を浮かすだけでANLから分離する事が判る。
IFT T5からANLを分離する事により、多少同調容量が変化するので
改造後にT5のトラッキング調整が必要である。
(感度も数デシベル上昇するようだ)

次にパーツロケーション。

イメージ 2


イメージ 3

製造時期によりパーツロケーションは多少異なる。
IFTに付いているダイオード2本がロケーションマーカとなるので
探しやすいと思う。

上記の画像の通り、配線変更をすればANL回路はバイパス出来る。
その後、T5の受信トラッキング調整をするがほんの2,3度位の角度で
感度最高点になった。

改造前の感度はシグナルジェネレータのパイロット信号0dBがかすかに
聞き取れる位だったが、改善後はー9dBでもハッキリとマーカ音が聴こえる。
また、肝心の空電や周辺ノイズ、非常に微弱なEs信号も拾えてFBで有る。

これでまた楽しく交信が出来るだろう。
(尚、本機種は少し近接スプリアスが出る・・各局被ったら失礼・・)

しかし・・・暑い
この機種は非常に高温となる。ファンを追加で付けるかこれまた思案中だ。

Viewing all articles
Browse latest Browse all 686

Trending Articles