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Channel: 極私的10mAM 無線通信研究所
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RFタイプスピーチプロセッサの弱点

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えーと、筆者です。
いきなりですが、下記ブロックダイヤグラムもどきをご覧頂きたい。

イメージ 1

本図は典型的なRFタイプのスピーチプロセッサの構成なのだが、何故RFタイプ
がAM、FMに不適格かと云うと、PSN変調機とBM(バランスモジュレータ)
が悪さをしている。(回路自体SSB周波数占有帯域幅の3Khzに合わせてある)

回路全体がSSB変調機を構成しているので、音域が狭くなる事が一目瞭然
である。また、大抵リミッティングアンプのクリップレベルが微妙な位置で
メーカ設定されている為に、少しでも欲張ると音域と出力レベルが飽和して
全体の音バランスが崩れる。

SSBではオーバドライブを防ぐ為にこのような方式が採られるが音域等を
重視するAMでは使えたものでは無い。(一応はプラス変調するが)

10mAMをワッチしていると、時折ザラザラした音質でオンエア
される局が聴こえて来る。信号強度が強くともメリットが悪い為にRFタイプ
のプロセッサを使って居るのが少し聴いただけでも分る。

(AM6Khzの占有帯域に対して3Khz分しかない音声周波数成分を
 入れるとどうなるか想像して頂きたい。音的には黒電話の音質より悪い)

何度も云うが、AMの音質や変調はシビアにコンプレッサやプロセッサの違いに
左右される。

・1石、2石のマイクアンプの活用

AM運用では兎角、プラス変調が重視されがちだがプロセッサ等を使わずとも
無線機の再調整等※を行う事により改善出来る場合が多い。
(※一度、改造した無線機は手をつけたく無いが・・・)

それでもダメなら、AF入力に1石程度のマイクアンプを入れてゲインを
高めると音声にもメリハリが出て、プラス変調する。
(当然無線機側のALCは無効にする)

プロセッサやコンプレッサに頼らなくとも、少しの工夫で良質な音域と
変調を確保出来る。

あれこれ、余計な付帯機器を付けると収拾が付かなくなるのでAMは
シンプルイズベストの方が良い結果が出るだろう。
変調と音質については自己満足する事無く、複数の局からモニタして貰い
実際に聴感試験を行うと尚FBだ。

尚、AFタイプのマイクコンプレッサの原理については下記のリンクを参照。
本記事で詳細解説を行おうと思ったが、大差無いので労力低減(笑)させて
頂きたい。

マルツパーツ(マルツオンライン 記事執筆者は何方か不明)

マイク・コンプレッサの実験と製作

マイク・コンプレッサの実験と製作2

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